施工事例
福島屋ビル
所在地 | 東京都港区 |
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主要用途 | 飲食店、共同住宅、事務所 |
構造・階数 | 鉄骨造5階建て |
竣工年月 | 2014年3月 |
敷地面積 | 119.11 m² |
延べ床面積 | 334.44 m² |
施工業者 | 横沢建設株式会社 |
備 考 | 店名「福島屋」 |
お客様のご要望と設計条件
大正10年から3代続くお店(自家製さつま揚げとおでん)の建て替えです。以前は木造2階建で、お店とお母様の住居がありました。 建て替えにあたって、1-2階を店舗、3階にオーナー住居、4階にお母様の住居と4-5階に事務所が入る複合ビルとすることが条件でした。 間口が狭く限られた敷地のなかで、店舗も住まいも「ほっとする」、「癒される」空間にしてほしいとのご要望でした。
設計コンセプト
オープンなつくり
お店のメインは「自家製さつま揚げ」と「おでん」です。それをお客様に知っていただくため、各階オープンなつくりとし、「おでん鍋」「おでん種の並ぶショーケース」「さつま揚げの製作見学」をポイントに配置しています。
1階販売コーナー
1階は引き違いの全面サッシとしています。これは麻布十番商店街からお店の様子がわかるよう、また夏の商店街祭り時にはオープンに出来るよう考慮したものです。商店街側には特注のおでん鍋、中央には自家製さつま揚げなどおでん種が並ぶショーケースを配置しました。一部、熱々おでんがその場で食べられるイートインコーナーもあります。販売コーナー奥は厨房で、ガラスごしにオーナーがさつま揚げを上げている様子が覗えるようになっています。
2階客席
中央の階段を介してベンチシートのあるテーブル席とカウンター席を設け、オープンなつくりとしています。ベンチ背面の左官壁には、おでん種が書かれた木板がディスプレイされています。 カウンター前のパントリーにも特注のおでん鍋があり、熱々のおでんが客席に提供出来るようになっています。
住居部分
住まいに関しては、環境条件のよい南側に居室を設けることが定石ですが、近隣建物が密集する商業地域などにおいてはなかなか難しい。 この地に長年過ごされてきたお母様は、麻布十番商店街をいつも眺めながら過ごしたいというご希望があり、商店街がある北側にリビングを設けました。夏の商店街祭りには、お孫さん達一緒に窓越しにその様子を楽しまれるそうです。