施工事例
大磯の家
所在地 | 神奈川県中郡 |
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主要用途 | 一戸建て住宅 |
構造・階数 | 木造 2階建て |
竣工年月 | 2009年3月 |
敷地面積 | 162.71 m² |
延べ床面積 | 125.24 m² |
施工業者 | 成幸建設(株) |
備 考 | 家族構成(夫婦・子3) |
お客様と設計条件
小学生以下のお子様が3人いる、明るくてにぎやかな5人家族。ただ建てるのではなく、新しいライフスタイルの提案を望んでいました。場所は静かな住宅街で敷地は東西に長く、すぐ南側には隣地の通路が4メートルあり自然採光や通風に恵まれた環境でした。
設計コンセプト
全体構成
建物を北西に寄せて南側に庭を作り、道路に面した東側には広い駐車スペースを設けました。建物内部の中央に吹抜けを設け、光と風の通り道を作るとともに、家の中心からは家全体の気配が感じられる様にしました。そこで、吹抜け下を家族が集うヒロマとし、水平に連続する1階をパブリックな空間に、吹抜けで繋がる2階をプライベートな空間として全体的な構成を計画しました。
吹抜空間(ヒロマ)でつながる
ヒロマの北側にも坪庭を設けたので、南北から庭に挟まれたヒロマは、外部空間との一体感を強く感じられ、またその開放性ゆえ実際より住まいを広く感じられます。家族全員でくつろげる空間は、自然光や風そして緑を感じながらのびのびと過ごして欲しいと思いました。吹抜けを挟む2階では、子供室と主寝室が東西に分かれて配され、吹抜けに面して小窓が開いています。この小窓からは家族の気配が家全体に伝わり、そして吹抜空間に浮かぶブリッジは、つながりの象徴として感じられます。
和のスタイル
ヒロマを中心に1階では、伝統的な日本の住まい方を部分的に取り入れました。南側の庭の広いデッキは、周辺とつながる縁側空間の様で、ヒロマと和室が面しています。また内部の台所は、床が下がった土間感覚のスペースで、玄関や勝手口とも繋がっています。またこの段差を利用してヒロマ側にも工夫をしたのですが、台所に立って使うキッチンセットをそのままの高さでヒロマに延長させ、ヒロマから座って使えるダイニングテーブルとしました。スペースを有効に活用できたと同時に、低い床座のスタイルになったことで、坪庭や和室との繋がりも強まりました。子供達にとってはしばらくの間、ごろごろじゃれあって遊べる空間になるでしょう。
素材
珪藻土や無垢フローリングなど自然素材を多用し、また柱や梁を室内にあえて露出させ、子供達が手に触れて本物を感じられる様にしています。