施工事例
西六郷の家
所在地 | 東京都大田区 |
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主要用途 | 一戸建て住宅 |
構造・階数 | 木造 3階建て |
竣工年月 | 2003年12月 |
敷地面積 | 38.98 m² |
延べ床面積 | 76.53 m² |
施工業者 | (有)長尾工務店 |
備 考 | 家族構成(夫婦・ペット1) |
お客様のご要望
1960年代のインテリア家具をお持ちの30代のご夫婦で、ご主人は家具職人です。これまで集めたインテリア家具を、実際に生活の中で使える住まいを望んでいました。 敷地は12坪弱の狭小地で、角地ではありますが南側と西側には3階建の住宅が密接して建っています。
コンセプト
平面計画
限られたスペースを有効に活用するために、敷地形状を生かして縦動線(階段)部分を分離させ、残りのスぺースをワンルーム空間として大きく確保しました。そしてご主人の手による家具と建具で空間を仕切り、今後も自由に模様替え出来るようにしてあります。
断面計画
木造軸組構造ですが、目的に応じて2つのトラス構造を採用しています。1つは、限られた敷地の中でも開放的な駐車スペースを確保する為に、1.8mも宙に跳ね出した2・3階を支持するトラスです。もう1つは、厳しい周辺環境の中でも南からの採光を確保する為に、3階上部に設けたスパン6.1m全面開口のトラスです。この開口部を通して、ルーフガーデンからは隣家の影響を受けずに年中直射日光が入り込みます。そしてその自然光は3階の透明ポリカーボネイトの床からさらに、2階へと導かれて行きます。 ルーフガーデンは緑を並べる庭であり、周囲の視線が気にならない物干場でもあります。ここを介してリビングからも青空や星空を眺められ、緑と風を感じることも出来ます。また、可動テントを使用すれば、深い庇のある木デッキ敷の縁側空間となり、タラップで続くその上の屋根からは夏の多摩川の花火が眺められ、親しい友人を招いてのパーティー空間となっています。
家具に合わせた空間づくり
空間の構成は、お気に入り家具の大きさやレイアウトに従い、主張性を抑え機能性を重視して計画しました。リビングの3.65mの天井高は、2.7mの照明器具と断面的な採光計画から導かれています。また無彩色の仕上を施した空間はまるで白いキャンバスのような空間となり、お気に入り家具と植物そして青空の色彩が鮮やかに映えています。
柔軟性と可変性
2階寝室のひもカーテンは、来客時に使用し、寝室のプライバシーを守りながら動線空間(廊下)をつくります。仕切られる二つの空間の明暗の差が、視線を十分に遮る効果を生んでいます。また1階は今後のライフステージの変化に対応して改造してゆける様に、土間コンクリートのホールとしています。現在はゲストホールとして利用していますが、将来、親を迎え入れるスペースにすることも見据えています。